自分でやるスイングアームとアイソレーター交換(その2)

異常振動の原因はアイソレーターの損傷

正常なアイソレーター長い間オレを悩ませ続けた、工事現場のドリルのような異常な振動の原因は、右側アイソレーターの損傷によるものでした。

左の写真は正常な左側のアイソレーター。

損傷したアイソレーターこれが損傷している右側アイソレーター。正直、異常振動があまりにもひどかったので、この程度の原因であんなにひどいことになるものか半信半疑になっていました。
この状態でH.I.B.のため兵庫の三木市から愛知県蒲郡市まで高速を爆走しました。
その道程は悲惨そのもの。おまけにパンクまでするという踏んだり蹴ったりでした。

損傷したアイソレーターで、これが帰宅後。ここまで進行してしまいました。こうなるともう、路面が洗濯板でできてるんじゃないかと思うような症状になってしまい、かなり危険を感じます。
このアイソレーターが原因で振動が出ているのか、別の原因から起こる振動のせいでアイソレーターがイカレてしまったのか、この時点ではホントに悩んでいました。

アイソレーターの交換作業

何はともあれ、フレームとスイングアームマウントブロックの間に挟まれる格好で装着されているアイソレーターを外さなくちゃいけません。
これが最大の難関です(ちなみにドライブベルト交換もこの作業が必要でオーナー泣かせ)。

チューブフレームのEVO系Buellの特徴は、ユニプランナーシステムという車体構成。
エンジンにスイングアームマウントブロックを直接連結。そのエンジン部分は、前部をフロントバンクのシリンダー2カ所とフレームのヘッドパイプ直後を結ぶフロントアイソレーターマウントブロックでラバーマウントし、後部は今回交換するゴム製のリアアイソレーターマウントをスイングアームマウントブロックとフレームのスイングアームピボットに相当する部分との間にサンドイッチ。
ここはフレームとボルト類では連結されておらず、完全にフレームで車体の左右から挟んでいるだけです(~s2までのフレームではこのスイングアームピボットに相当する部分は別体式のアルミプレートをフレームにボルト留め。その分、アイソレーター交換やドライブベルト交換がずいぶん楽)。

あとはスイングアームマウントブロックの直前と、Vバンク間のヘッド付近、エンジン前部のオイルフィルター付近をピロボール付きのタイロッドで支えているだけです(’99以降型はフロントアイソレーターマウントブロックとヘッドパイプ直後の下側にタイロッドを追加)。

つまり、ラバーを挟んでいるものの、フレームとエンジンがボルトで連結されているのはフロントアイソレーターマウントブロックをメインとしたタイロッド3カ所のみで、リアタイヤ~スイングアームはエンジンにダイレクトにマウントされ、フレームには挟んであるだけということになります

この仕組みを理解すると、こんなのでホントに大丈夫なの?と疑心暗鬼になりますが^^; これで走っちゃう&販売しちゃうところがBuellのBuellたる所以です。

こういう特殊な構造上、リアアイソレーターはがっちりとフレームのスイングアームピボット(便宜上そう呼ぶことにします)で挟まっているわけで、ちょっとやそっとでは外れません。

とりあえず、フロントアップスタンドでトリプルツリー部分で前を支え、マフラーとリアサスペンションを外してエンジン下をジャッキアップ。さらにシートレール部分とタンデムステップステー部分にタイダウンベルトを掛けてカーポートの梁からつり下げて、タイロッドを外してエンジンとフレームをフリーにするところまで準備して途方に暮れました。

久しぶりにBMJ( Mailing List Of Japan)でどうやって外したの?って質問すると、一様に「ステップ取り付け穴に長ボルトをねじ込んでいって、スイングアームマウントブロックを反対側に押し込む(ずらす)」という答えでした。
なんでも、後に純正特殊工具として登場したものも、同じ仕組みだそうです。

ところが、S1系とS3&M2系ではステップ位置が違います。S1系の方が上方にステップがついてるので、フレーム形状も違うのです。これが災いしてS3(M2)のフレームではステップ取り付けボルトの穴が下にありすぎて、上手くスイングアームマウントブロックを押し込めないのです。

つまりどうなっちゃうかというと、ボルトでスイングアームマウントブロックを押すのですがブロックの下側を押すので、エンジンごと上側が倒れてきて斜めになってしまい、アイソレーターも上側がさらに締め付けられちゃうというトホホなことに。

で、とにかくフレームなんてそうそう歪まない!ディーラーでも方法は一緒!と思いきって力任せに進めていきます(笑)。
太めのボルトと、ロングナットを数種類買ってきました。ボルトの頭の厚みとロングナットの長さはめいっぱいねじ込んだ状態で、ピボットとスイングアームマウントブロックの隙間以下になるように。 
あらかじめロングナットにメガネレンチを、ボルトの頭にラチェット式のメガネレンチを通した状態でピボットとスイングアームマウントブロックの間にセットして、ボルトを緩める方向に回していくことで、フレームを押し広げる作戦です。

が、これも辛い! ボルトのねじ山がフレームの力に負けてしまい、どんどん舐めていくのです。
むー、困った。

アイソレーター取り外しそこで、力を分散させる作戦にでました。ブレーキキャリパーのピストンプッシャーを使って、フレームを広げる方向に力をかけつつ、ボルト&長ナット作戦を続行。
なんと、ピストンプッシャーのねじ山にもダメージを与えつつ(涙)、少し広げてはボルトを緩め、ピストンプッシャーを広げを繰り返して、徐々にマウントブロックを反対側へ押していくことができました。
ある程度押したところでボルト&長ナットの長さが足りなくなって、さらに長いボルト+ダブルナット+スペーサーに道具を置き換えてなんとかアイソレーターを外すことに成功!

片方取れると反対側はポロリと外れます(笑)。いや~~~~、苦労した!

自分でやるスイングアームとアイソレーター交換(その3)」に続く。

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