高速無料化の行方(その1)

マニフェストはどこへ向かうのか…?

民主党のマニフェストの一大目玉政策である高速道路の無料化。迷走している? すでに公約違反? 四の五の言うだけなら簡単だけど、そのためにはまず、マニフェストの全文を読まないと。
TVや新聞、WEBなどで、自分で調べもせずに文句言うのは自分のためにも愚かすぎます。
批判のための批判記事も同様。とにかく政府や権力を批判するのがカッコイイと思ってる人や、それが仕事だと勘違いしているメディアで溢れかえっているので、ちゃんと自分の頭で考えて日本で初めての本格的な政権交代劇に参加しましょう(笑)。

民主党のマニフェストは民主党の公式サイトで現在も配布されています。

高速道路は無料化すべき?

オレは常々、政治って「できるかどうか」より、「どうあるべきか」が重要だと思っています。「実現性」より「理想」です。
もちろん、「こんな社会になったらいいよねー」って言いっぱなしじゃ全く意味がない訳ですが、「これしかできないから我慢せーや」で止まっていては政治が機能していないのと一緒。

なので、とにかく「こうしていこうぜ!」という方針を決めたら、「まず、ここはこうすると目的の何%はクリアできそうだ」「次はこうすればさらに何%進むぞ」という風に動いていくのが理想。

ここでその『理想』の高速道路無料化部分を抜粋してみましょう。

30.高速道路を原則無料化して、地域経済の活性化を図る

【政策目的】

流通コストの引き下げを通じて、生活コストを引き下げる。

産地から消費地へ商品を運びやすいようにして、地域経済を活性化する。

高速道路の出入り口を増設し、今ある社会資本を有効に使って、渋滞などの経済的損失を軽減する。

【具体策】

割引率の順次拡大などの社会実験を実施し、その影響を確認しながら、高速道路を無料化していく。

【所要額】

1.3兆円程度

一度にたくさんの問題は考えられないので(笑)、今回は【具体策】に注目しましょう。

アレ? 『割引率の順次拡大』って書いてあるのに、今発表されている料金では『夜間割引』と『通勤割引』の時間帯割引と、「大口・多頻度割引」が50%引きから30%引きにに「値上げ」された後、11年3月で割引き自体が終了するって矛盾するじゃん。

そして利用料金の上限が現行の普通車・軽自動車とも1000円から軽自動車(バイク含む)1000円、普通車2000円に値上げされます。

これって安くなる方に進んでるの?

進んでます(笑)。公約通りさっさと無料にしろと言う気持ちは否めませんがw。

一番のメリットは平日・休日の区別無く適用されることと、運送業車が多用する中型大型が5000円、特大が1万円の上限制になることで輸送コストが下がることでしょう。
また、フェリー会社などに配慮して他の高速道路に比べて1000円高の料金が設定されている本四連絡道についても、中型以上は上乗せ料金がありません

さらに、これまで地方道路を乗り継ぐと個別に上限料金が加算されていたものが、どんなに乗り継いでも一律上限料金になります。
軽自動車(バイク)はこれまで通り上限1000円なので、乗り継いだ場合は今よりお得になりますね。

さて、それじゃ、現状の休日1000円制の弊害であるファミリーカーの大渋滞は、通年上限2000円制で解消されるんでしょうか?
政府の見解としては土日が特に安いという料金設定じゃなくなることで、渋滞の緩和に繋がるとしています。
オレはそんなに変わらないと思います(笑)。だって、どのみち一般的なサラリーマンとしては土日にしか動けないんだから。

というわけで、バイク(軽自動車)については6月以降はお得になります。短距離の高速道路移動でも現行より支払いが増えることはないはずです。

そんな新料金体系ですが、全国のオートバイ販売店で組織する全国オートバイ協同組合連合会(AJ)が9日、民主党に対して高速道路の段階的無料化の社会実験について、オートバイを全国的に無料にする要望を提出していたことがわかったそうです。

詳細はこちらの記事が詳しいです。レスポンスへ。

こういう提案はもちろん大歓迎です。
でも、本来の意味での『社会実験』に重点を置くなら、実験の測定値としては足りないでしょうね。
料金体系の変更に伴う車両の増減も渋滞も経済効果も、もともとバイク利用率がめちゃめちゃ低い国ですから、計りかねるんじゃないでしょうか。

民主党のマニフェストの高速道路の無料化には、最初から首都高と阪神高速は含まれてなかったんじゃありませんでしたっけ?
でも、ETCなしのクルマは上限料金徴収って言うのも設定の意味がわからないですよね。
料金所を完全無人化するならともかく、人がいて発券・精算するなら、ETC車と同じ料金の精算ができるはず。

本四のフェリーや公共交通の料金に配慮したという料金設定も、理屈はわかるしフェリーも必要だけど、
「フェリーを利用しない人」が「フェリーを利用する人とフェリー会社」のために経済的的負担を強いられる仕組みには矛盾を感じますね。

ところで、阪神地区の高速道路会社に勤める友人曰く、
「道路の維持・管理的には利用者の1%程度のバイクなんて無料でも全然構わない。無料になって困るのは珍走団が乗り入れてくること」
なんだそうです…。

この間の長男の高校入学に伴う3ナイ運動の署名捺印でも感じたことだけど、珍走団がバイクで暴走することが悪であってバイク乗りが悪じゃない。危険なすり抜けが悪であって危険じゃないすり抜けは悪じゃないし、迷惑性の高い駐輪が悪であって迷惑性のない駐輪は悪じゃないのに、悪を含むもの全てを悪かのように禁止して取り締まるのはおかしいと思うんですよね。

でもこの国の法律や規制はいつまで経ってもそんなおおざっぱすぎるやり方で縛られて、普通の人の利便性や権利が奪われていくばかり。

長くなったので、首都高と阪神高速の距離別料金についてはまた別の機会に。
あ、一言だけ書くと、首都高と阪神高速は他の高速道路とは管理も性質も全然違うし、国が言う『』には含まれてないんですよね(政権交代前も同じ)。

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    関連記事っぽいものはまだないのかも。


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