猛烈に揺さぶられた一冊【「社会を変える」を仕事にする】

社会起業家という生き方 著


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今日はこのところめっきり調子が悪い妻を病院へ連れて行ったのですが、11時頃に病院へ着いた時には、待合室は一杯。1時間ほど一緒に待っていたんだけど、オレも苦しくなってきたので本屋へ脱出。

いつものようにバイク雑誌をパラパラと見て、デザインやPCの雑誌コーナーへ回って、スペイン語関連のコーナーへ行き。しかし、人生と仕事について悩み続けているオレは、そのどれもに癒されることなく、柄にもなく何かの救いを求めてか自己啓発/ビジネス書のコーナーへ。

もともと子供の頃から「いい学校へ行っていい会社へ入っていい暮らしをする」という、親世代の教えや、目の前に他人と同じように平行に敷かれようとしているレールに反発してきたオレ。
自己啓発/ビジネス書コーナーのいわゆる「どうやれば成功するか」的な、つまり、「どうやれば儲かるか」的思考マニュアルが大嫌い。

なはずなのに。

会社員である以上、1円でも多く儲けることを根本的な目的として仕事に励まないといけないわけですよ。

自分はクリエイター。ものを作ることにこそ喜びがあるし、作り出したものに対しての評価として収入が欲しい。

しかし、所詮は雇われクリエイター。会社の利益になることが最優先。

なんだ、それじゃあ普通のサラリーマンと一緒じゃん。

こんな葛藤が毎日心の中で手足を絡め合うように蠢いている日々なのですが、自分で直接「クリエイト」しなくなってからは、その失ったモチベーションをチームの育成や開発タイトルを成功へ導くことでなんとか穴埋めしていました。

もちろんこの時点でもコスト管理はオレの仕事だったんだけど、今はさらに重要な利益を生む手段を考案しなければならない立場。

オレなんかにこんなポジションを与えてくれるなんて、ありがたい話なので、必死で考えてるんだけど、逆に言うとオレなんかがいくら考えてもこのご時世にそう簡単に解決できる問題じゃない。
言い換えるとこのポジションはオレじゃなくてもできるし、もっというとオレじゃない人の方ができるハズ。

そこでまた、躓いてます。

医者に行って助言されたのはこんな感じ。
「あなたの才能は【つくること】なんでしょ? いい大学で経営や営業を勉強してきた連中が喘いでも、解決できないから不況は変わらないんでしょ? ましてやあなたにはミスマッチな職種になってることは明白。自分でも自覚してるから今の体調なんだよ」

まー、でも先生。
男にはプライドだったり、会社内の責任だったり、迂闊にはうっちゃれないズドーンと重たいものが腹の底に沈んでるんですよ。

その一方で、「オレはゲーム会社の重役になりたかったの?」と自問すれば明らかにNo。

何かを作る仕事がしたいがための手段がたまたまゲームだったわけだし、絵描きでアニメーションが得意で、演出も企画書も仕様書も得意だったから一目置かれて、管理側へとシフトしていったわけで、そんなゲーム会社の経営的数字とにらめっこすることは目標でもなんでもなかった。

特に、何ヶ月か前に株主から言われたことが、オレはビジネスマンじゃないって事を決定的に確信させました。

「あなたが20年近くゲーム業界で働いて来た実績の上にある今の収入と、僕の年収、どっちが多いですか? 僕の方が何倍も多いですよね。 ということは、僕のいうことがビジネスでは正しく、あなたは負け組。 あなたの考え方や仕事のやり方は全て捨てて下さい」

と、まあ、20代の若者であり成功者である彼に言われました。

コレがビジネスの全てであって人間の価値が金で決まるなら、やっぱりそこに立っていることはできない。

この胃を抉るストレスにどう立ち向かえばいいのか。

もしくは立ち向かうべきですらないのか?

こんな迷えるオッサンが、本屋で吸い寄せられるように手に取り、半分くらい立ち読みしたあと、感動して購入したのがこの本です。
実際なんの予備知識もなく、衝動買いしてしまいました。

そうか、金儲け至上主義にも、公務員的モラトリアムにも身を置けない人間の生き方がここにあったか。

ちなみに本書、How Tow本ではないです。どっかのブログのように、所々無用の大書体が使われていたりしますが、きっと多くの若者に手にとって欲しい故の判断でしょう。
20代の若モンと仕事し続けているオレには特に嫌悪感はありませんでした。

それ以上に、一つの読み物として感動して泣いちゃう箇所がいくつもあり、パラパラとめくってその体裁に軽薄さを感じて読むのを辞めてしまう人がいたらもったいないと思います。

オレは著者に親近感が湧いて会ってみたくなりましたよ(笑)。

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